金物のポテンシャルを100%発揮させるためには、力学的に正しい取り付け手順を遵守する必要があります。棚作りにおける棚受けL型金具の付け方と、防災減災を目的とした家具転倒防止L型金具の設置では、アプローチが異なります。
棚受け金具を取り付ける際の3ステップ
- 水平出しと下穴加工:水平器を用いて棚板の設置ラインを壁面にマーキングします。ビス位置にキリや細いドリルで深さ10mm程度の下穴を開けることで、木材のひび割れやビスの斜め入りを防ぎます。
- 壁側金具の先行仮止め:まず壁側に金具をあてがい、ネジを緩めに締めて仮固定します。2箇所以上の金具が一直線上に並んでいるかを棚板を載せて確認します。
- 本締めと棚板固定:水平が完全に確保されたら壁側を本締めし、続いて棚板の裏側から短めの木ネジ(板厚を貫通しない長さ)で金具をしっかりと固定します。
次に、地震対策としての金具設置です。公的機関の耐震実験データによると、震度6強〜7の揺れにおいて、突っ張り棒タイプの器具は天井のたわみによって外れる事例が多数報告されています。一方、最も強固な保持力を示したのが地震対策L型金具おすすめの固定法です。
家具転倒防止で金具を取り付ける際、多くの人が「家具の天板と壁」をL字金具で繋ぎますが、このとき金具の向きを「下向き(壁側を上にし、家具側を下にする)」に付けるか「上向き」にするかで迷う声が聞かれます。力学的には、家具が前方へ倒れようとする回転モーメントに対し、金具が引張力を受ける「上向き設置(家具の天板上部から壁面へ伸ばす)」が最も高い強度を発揮します。また、ビスは家具側の側板や天板の芯材が入っている固い部分を選び、壁側は確実に間柱へ打ち込むことが生命線となります。