木久扇の降板後、日曜夕方5時半の空気は確かに変わった。彼のポジションを引き継いだ新メンバーや、既存のメンバーたちは、偉大すぎる前任者の影と戦い続けてきた。誰からも愛される「おバカキャラ」という唯一無二の役割は、一朝一夕に模倣できるものではないからだ。
番組スタッフの間でも、木久扇がもたらしていた「予定調和を破壊する笑い」の価値が再認識されている。どんなに緊迫した場面でも、彼の一言で場が和む。あの独特の間と、突拍子もない回答がどれほど番組のセーフティネットになっていたか。新生『笑点』は、その大きな穴を埋めるのではなく、新しい形で乗り越えようと模索を続けている。