実際に教会を訪れたり映像作品を見たりする際、外見や儀式の形式から両者を見分けるポイントは複数あります。
神父と牧師の服装の見分け方として最もわかりやすいのが日常の装いです。神父は立ち襟の中心に小さな白い四角形がのぞく「ローマンカラー」と呼ばれる専用のシャツ、あるいは足首まである黒い「キャソック」を着用します。一方の牧師も礼拝時には黒いガウン(ジュネーブ・ガウン)やカラーシャツを着ることがありますが、平時は一般的なスーツやネクタイ姿、私服で信徒と接するケースが多く見られます。
教会で行われる儀式の違いも鮮明です。教会におけるミサと礼拝の違いに着目すると、カトリックのミサはパンとワインをキリストの体と血として分かち合う「聖体拝領」が中心となり、荘厳な儀礼規範に則って進行します。対してプロテスタントの礼拝は、聖書朗読と牧師による「説教(聖書の解き明かし)」、そして会衆全員による賛美歌の合唱が核となります。
サスペンス劇などでよく見かける「告解室での懺悔」もカトリック特有の光景です。告解(カトリックの「ゆるしの秘跡」)は、信徒が犯した罪を神父に打ち明け、神父が神の代理として罪の赦しを宣言する神聖な儀式です。プロテスタントには告解室自体が存在せず、信徒が直接神に祈って罪の赦しを請う形をとるため、牧師に罪の赦しを与える権限はありません。