金属を避ける手段として広く普及しているプラスチック製の樹脂ピアスやコーティング剤ですが、使い方を誤ると別の皮膚疾患を招く要因になります。
安価で手軽に入手できる金属アレルギー対策としての樹脂ピアスには見過ごせない危険性が潜んでいます。樹脂は金属に比べて柔らかいため、表面に目に見えない微細な傷がつきやすく、そこに皮脂や汗、黄色ブドウ球菌などの雑菌が入り込んで繁殖します。雑菌まみれのポストをホールに通し続けることで、金属アレルギーではなく「細菌感染による重度の化膿」を招くリスクが跳ね上がります。また、長期間の使用で樹脂自体が劣化して脆くなり、耳の中で軸が折れて取り出せなくなるトラブルも報告されています。
手持ちのピアスに塗布して絶縁するピアスメタルコートの効果についても、過信は禁物です。マニキュア状の樹脂皮膜で肌への直接接触を防ぐアイテムですが、ホールとの摩擦や汗、皮脂の分泌によって皮膜は数時間から数日で部分的に剥がれ落ちます。剥がれた隙間から金属イオンが漏れ出せば即座に感作が進むため、あくまで「短時間のイベント時における一時的な応急処置」と割り切るのが賢明です。