科学コミュニティの見解は一貫して冷ややかだ。多くの専門家は、「水素分子が体内の活性酸素を除去する」という理論自体には一定の理解を示しつつも、市販の水素水を飲むことで得られる効果については極めて懐疑的である。
最大の理由は、水素の「抜けやすさ」だ。水素は宇宙で最も小さく軽い元素であり、プラスチック容器などは容易に通り抜けてしまう。開封した瞬間、あるいは製造から時間が経つにつれて、肝心の水素は空気中へと逃げていく。結果として、消費者が口にする頃には「ただの高価な水」になっている可能性が極めて高いのだ。
これに対し、メーカー側はアルミ缶や特殊なアルミパウチを採用し、「高濃度」を維持していると主張する。しかし、その効果を証明するための臨床試験の多くは規模が小さく、第三者による追試で同様の結果が得られていないのが現状である。