この大流出劇の背景には、放送業界全体を覆う不可逆的な構造変化がある。長年、国民の生活リズムを縛ってきた「リアルタイムのテレビ視聴」は衰退の一途をたどっている。特に若年層におけるテレビ離れは加速度的に進み、家庭内の中心にあるスクリーンは、もはや地上波放送のためだけのものではなくなりつつある。
かつて社会の世論形成を独占していたマスメディアの強権的な立ち位置は失われた。受信料制度によって支えられた盤石な財務基盤があるとはいえ、視聴者数が減少し続ける市場でコンテンツを作り続けることに対する現場の無力感は、年々強まっているのが実情だ。