1970年代、それまで男性中心だったスタントの世界に疾風のごとく現れたのが志穂美悦子だった。高校時代に千葉真一が主宰する「ジャパンアクションクラブ」(JAC)の門をたたき、厳しい修業を経て一躍スターダムへの階段を駆け上がる。
代表作となった映画『女必殺拳』シリーズでは、吹き替えなしの本物のアクションを披露。吹き替え全盛の時代に、彼女の本格的な格闘シーンと凛とした立ち姿は観客を熱狂させた。数々のアクション映画で主演を務め、日本初の本格派アクション女優としての地位を盤石なものにしていく。
彼女の才能はアクションだけにとどまらなかった。つかこうへい原作の映画『蒲田行進曲』では、複雑な乙女心を巧みに演じ切り、高い演技力を証明してみせた。さらにテレビ朝日系の人気ドラマやバラエティ番組にも精力的に出演し、お茶の間の国民的な人気を確立していく。