ワンタッチウインカーを巡る議論で、見過ごせないのが「道路交通法との整合性」です。日本の道路交通法第53条第1項および同法施行令第21条では、進路変更(レーンチェンジ)を行う際の合図について明確な基準が定められています。
法律上、ドライバーは「進路を変更しようとする時の約3秒前」に合図を出し、進路変更が完了するまで点滅を継続しなければなりません。しかし、一般的な純正ワンタッチウインカーの標準設定である「3回点滅」は、時間に換算すると約1.5秒〜2秒程度にすぎません。
つまり、レバーをチョンと倒して3回点滅している間に車線変更を完了させようとすると、合図を出してから動くまでの時間が足りず、道交法違反(合図不履行)に問われるリスクが生じます。合図を出して即座にステアリングを切る行為は、後続車への急な割り込みとなり重大事故を招きかねません。ワンタッチウインカーの3回点滅だけで車線変更を済ませようとするのは、極めて危険な誤解と言えます。