長髪にジャージ姿、独特の語り口で生徒と向き合った坂本金八というキャラクター。その強烈な個性を作り上げたのは、主演を務めた武田鉄矢の存在に他ならない。フォークグループ海援隊のボーカルとして「贈る言葉」などの名曲を世に送り出していた彼が、演技の未経験さに身をよじらせながら体当たりで挑んだ姿が、あの唯一無二の教師像を結実させた。
型破りでありながら誰よりも泥臭く、生徒と同じ目線で葛藤する姿勢。それは当時の既存のテレビドラマにおける「理想の聖職者」像を打ち砕き、日本の学園ドラマにまったく新しい風を吹き込んだ。