糖尿病の予防や改善を目指す中で、「主食をすべて豆腐に置き換えれば安心」と過信し、1日に2丁も3丁も過剰摂取する極端な食事法には注意が必要です。いくら低糖質な食材であっても、過剰摂取は代謝に別の負荷をかける結果となります。
豆腐には植物性脂質が含まれており、過度な食べ過ぎは総摂取カロリーのオーバーを招きます。余剰なエネルギーは肝臓での中性脂肪合成を促進し、結果としてインスリン抵抗性(インスリンの効きにくさ)を悪化させる要因になりかねません。さらに、大豆に含まれるイソフラボンは適量であれば糖・脂質代謝の改善を助けるものの、過剰な摂取はホルモンバランスへの影響が懸念されます。
インスリン分泌に関する最新の臨床研究においても、単一の食材に依存した極端な糖質遮断よりも、多様な栄養素をバランスよく摂取する方が長期的なHbA1cの安定に寄与することが示されています。豆腐を取り入れる際の適量は、成人で1日あたり半丁から1丁(約150〜300g)を目安とし、主菜や副菜としての適正なボリュームを守ることが肝要です。