現在の高校ラグビー界において、公立校が置かれた環境は過酷を極める。スポーツ推薦枠を豊富に持ち、全国から優秀な選手が集まる私立校に対し、公立校は地元や近隣中学からの進学者を中心にチームを編制しなければならない。
練習時間の制約も大きい。工科高校である布施工科では、専門的な技術実習や資格取得に向けた勉強が課される。日放課後の限られた時間で、いかに密度の高いトレーニングを行えるかが勝負の分かれ目となる。
選手層の薄さも課題だ。怪我人が一人出れば、チーム全体のポジション配置を見直さざるを得ない。しかし、その逆境こそが彼らの結束力を強める火種となる。15人全員が自分の役割を完璧に理解し、互いの穴を埋め合う絆がそこに生まれる。