Z世代を中心に広がるジェンダーレス・ファッションの波は、アウター(外着)だけでなくインナー(内着)の領域へも急速に波及している。男性がスカートを穿き、女性がメンズライクなスーツを着こなす現代において、下着の選択においてのみ従来の性別境界に縛られる理由はどこにもない。
「服を着替えるように、下着もその日の気分で自由に選ぶ」。こうした価値観を持つ人々にとって、ブラジャーを着用することは特別な異様さではなく、スタイリングや気分転換の選択肢の一つに過ぎない。他人の目を気にするのではなく、自分の身体と心が求める感覚を最優先にするという姿勢だ。
見えない部分に自分だけのこだわりを持つことは、個人の密かなプライドや自己肯定感を高めるスイッチとして機能する。ファッションの多様化は、身体の最も近くにあるインナーウェアにまで自由の風を吹き込んでいる。