スズメ見かけなくなった最大の要因として挙げられるのが、スズメ巣作り場所の減少です。スズメは太古の昔から人里に依存して生息してきた「シナントロープ(人里適応生物)」であり、天敵であるカラスや猛禽類から身を守るため、あえて人の気配がある場所に巣を作ります。
かつての日本家屋には、瓦の隙間、雨戸袋、軒下の隙間など、スズメが安全に営巣できるスペースが無数に存在しました。ところが、現代住宅の普及によって気密性・断熱性が向上し、外壁や屋根に一切の隙間がなくなりました。
さらに、シャッター式雨戸やフラットなサイディング外壁が主流となったことで、営巣可能なスポットが物理的に消滅しました。都市部の再開発やビル・マンションの高層化も相まって、住宅街で繁殖活動を行う足場そのものが奪われています。