爆豪勝己のような鋭利な演技で知られる一方、大ヒットを記録した『葬送のフリーレン』で演じた勇者ヒンメルは、岡本の新たな代表作として世界中に大きな衝撃を与えた。ナルシストでありながら、仲間や民への愛にあふれ、物語の精神的支柱であり続けるヒンメル。
彼が口にする一言一言には、穏やかで柔らかなぬくもりが宿る。死後もなおフリーレンの心に生き続ける男の説得力を、岡本は過度な装飾を排した透明感ある声質で表現してみせた。叫びの演技で培われた息のコントロールが、この静謐な台詞回しにおいて見事な情感を生み出している点は見逃せない。