1990年代半ば、大阪・心斎橋筋2丁目劇場の若手トップに君臨していた千原ジュニア。そのあまりの攻撃性と妥協を許さない姿勢からついた異名が「ジャックナイフ」でした。
当時の劇場関係者や同世代の芸人たちが口を揃えて証言する、若手時代の武勇伝や尖りエピソードは枚挙にいとまがありません。
「劇場入り口から楽屋までの間に挨拶されても一切返さない」「後輩だけでなく先輩であっても面白くないと思った相手には視線すら合わせない」「舞台上で予定調和の笑いを徹底的に嫌い、スタッフにも完璧な間を要求する」など、周囲には常に張り詰めた緊張感が漂っていました。
お笑いを神聖な戦場と捉えていたジュニアにとって、舞台は命を削って立つ場所でした。自身の芸に対する絶対的なプライドと恐怖心が、刃物のような鋭利な尖りとなって表れていた時代でした。