数字は嘘をつかない。人材大手の株式会社リクルートが発表する求人広告データによると、首都圏や関西圏をはじめとする主要都市部での募集時平均時給は前年比で大幅な上昇を記録している。同社が展開する大手求人メディア「タウンワーク」の掲載件数を分析しても、かつては専門スキルが必要とされた価格帯の求人が、一般の求人ラインナップに当たり前のように並ぶようになった。
企業がこれほどの高時給を提示する背景には、構造的な供給不足が存在する。少子高齢化による生産年齢人口の減少は歯止めがかからず、来客数の回復に反してスタッフが集まらない。募集を出しても応募が来ないゼロ回答を防ぐため、企業は利益率を削ってでも採用単価を引き上げている。結果として、時給設定そのものが企業の生存戦略と化しているのだ。