近年のスマートフォン向け高機能ナビアプリは最短時間ルートを機械的に算出しますが、浜松西インター周辺の地理的特性においては、このアルゴリズムが牙を剥く場面が散見されます。
ネット上の口コミや地図掲示板では「細い裏道を抜ければ渋滞なしで浜名湖に出られる」といった投稿が見受けられます。しかし、三方原台地から浜名湖畔へと下る境界エリアは、果樹園(三ヶ日みかん畑)や茶畑の合間を縫う急勾配かつ離合困難な農道が入り組んでいます。普通車同士のすれ違いすら困難なブラインドコーナーや、ガードレールのない水路沿いの狭小路へ迷い込み、立ち往生する観光ナンバーの車両が後を絶ちません。
さらに見落とされがちな盲点が、2019年に供用開始された「東名・舘山寺スマートIC」との役割の違いです。「浜名湖や舘山寺に行くならすべてスマートICがベスト」と短絡的に信じ込まれがちですが、スマートICはETC搭載車専用(車長12m以下)であり、現金車や大型観光バスは利用できません。加えて、周辺で給油や食事、ビジネスユースの買い出しを済ませたいドライバーにとっては、ロードサイド店舗が密集する浜松西IC周辺を経由した方がトータルの利便性で勝るケースが多々あります。