映画女優としての名声があまりに高いため見過ごされがちですが、倍賞千恵子は昭和歌謡史における押しも押されもせぬ一流歌手のひとりです。1963年のNHK紅白歌合戦への初出場(曲目:『下町の太陽』)を皮切りに、通算4回の紅白出場歴を誇ります。
特に『男はつらいよ』シリーズにおける男はつらいよ 挿入歌や劇中歌では、庶民の暮らしの悲喜こもごもを歌い上げ、日本の原風景を音楽面から支えました。さらに、日本の叙情歌や童謡、民謡の吹き込みにも精力的に取り組み、キングレコードなどから発売された膨大なアルバム CD群は、日本の美しい歌と言葉を後世へ継承する貴重な文化資料としても高く評価されています。