日本国内で手相切削の存在を広く認知させた立役者として、高須クリニックの創業者である高須克弥医師の名が挙げられる。彼はかなり早い時期から海外の流行に着目し、自身の手で実際の施術を行う様子を各種メディアを通じて積極的に発信してきた。彼のパフォーマンスと話題性が、それまで日陰に存在していた施術を一般の選択肢へと押し上げた影響は計り知れない。
一方で、日本美容外科学会をはじめとする国内の主要な専門医組織における受け止め方は、極めて慎重だ。見た目のコンプレックス解消や身体機能の修復とは異なり、占星術や開運という非科学的な概念を根拠とする外科的手術に対しては、医療倫理の観点から慎重論が根強く存在する。患者のメンタルヘルス向上につながるという肯定的な見解がある一方で、商業主義に傾倒した安易なメス入れを警戒する議論が今なお交わされている。