日本の映像教育を語る上で欠かせないのが、実践を徹底して重んじる教育精神だ。巨匠・今村昌平監督が創設した伝統を受け継ぐキャンパスでは、単なる教室での座学にとどまらない「人間を描く」ための訓練が日々繰り広げられている。
学生たちは1年目からカメラを回し、自らマイクを握り、シナリオを書き起こす。グループワークでの衝突や撮り直しの苦悩を通じて、映画が「個人の自己表現」であると同時に「強固なチームワークの産物」であることを身体で覚えていくのだ。最先端の機材を導入しながらも、基礎となるのは「人間観察」と「泥臭いフィールドワーク」。この温故知新のバランスこそが、移り変わりの激しいエンタメ業界を生き抜く底力となっている。