インボイス制度が施行されて数年が経過した現在も、あえて「適格請求書発行事業者」に登録せず、免税事業者を維持し続けている個人事業主は多数存在します。登録しない判断を下す主な理由は以下の通りです。
・主な取引先が一般消費者(BtoC)である:飲食店、個人向け整体院、美容師、一般消費者向けハンドメイド作家などの場合、顧客が仕入れ税額控除を必要としないため、インボイスを発行できなくても売上に影響しません。
・取引先が免税事業者や簡易課税事業者である:取引相手が簡易課税制度を選択している場合、実際の仕入れインボイスの有無にかかわらず「みなし仕入率」で納税額を計算するため、インボイスを求められません。
・経理・納税の事務負担を回避したい:課税事業者になると、消費税の確定申告や帳簿保存の手間、納税資金のプールなど管理コストが激増します。
自身のビジネスモデルがBtoB(法人相手)中心で、取引先からインボイス発行を強く求められている場合は登録を検討すべきですが、BtoCが主体であれば無理に課税事業者になる必要はありません。自社のポジショニングに応じた戦略的選択が求められます。