若者の「テレビ離れ」が叫ばれて久しいが、高校野球の人気が衰えない理由は配信プラットフォームのUX(ユーザー体験)にある。Z世代やそれ以降の若者たちは、試合を見ながらSNSでリアルタイムに感想を共有し、気になったプレイのショート動画をその場で拡散する。
縦型動画に最適化されたクリップ配信や、実況のオン・オフを切り替えられるオーディオチャネルなど、スマホファーストの設計が奏功した。かつてのお茶の間の風景は姿を変えたかもしれない。しかし、手元で共有される興奮の熱量は、過去のどの時代よりも高い密度を誇っている。