コンドームが100円ショップから姿を消しつつある現状は、公衆衛生の現場において議論を呼んでいる。避妊具・コンドームは、予期せぬ妊娠を防ぐだけでなく、クラミジアやHIVなどの性感染症(STI)を物理的に遮断する唯一の手段だ。若年層や経済的余裕のない世代にとって、身近な100円ショップで購入できる利便性は、防具へのアクセス障害を下げる役割を果たしていた。
現在、行政や各種団体が進める性感染症予防啓発プロジェクトでは、手軽な入手経路の確保と並行して正しい知識の周知に力を注いでいる。単に「安く買える場所」を探すだけでなく、公衆衛生・性教育のアップデートを通じ、適切な使用法や保管方法を普及させることが急務となっている。いくら品質規格を満たしていても、財布やポケットの中で摩擦や熱に晒されていれば、本来の防衛機能は著しく低下するからだ。